こんにちは。センスタイムジャパンの佐久間です。私たちの論文 "Geometry-Aware Unsupervised Domain Adaptation for Stereo Matching" がロボティクス分野のトップカンファレンスである 2021 IEEE International Conference on Robotics and Automation (ICRA 2021) に採択されました。2021年5月30日~2021年6月5日にかけて開催された会議において発表を行ってきたので、本記事ではその紹介をしようと思います。
本論文では、DNNに基づいたステレオマッチングにおいて、学習時と異なるテスト環境では視差推定精度が悪化するという問題に対して解決手法を提案しました。具体的には、CG画像をテスト環境画像に類似するようにスタイル変換し、その変換画像を使って視差推定器を学習することで、テスト環境での視差推定精度を改善するというものです。その際にステレオ画像の3D構造を保つような変換ネットワークを提案しています。
このビデオはKITTIデータセットにおいて、ドメイン適応前(中段)とドメイン適応後(下段)の推定視差マップ(左)と視差ラベルとのエラーマップ(右)を示したものです。エラーマップは青から赤に遷移するヒートマップで表され、視差の誤差3ピクセルが中間色である緑で表されています。視差ラベルが手に入らない環境においても精度良く視差が推定できていることが確認できます。
内容は以前MIRU 2020で発表した内容と大きく変わっていないので、手法の詳細は以前の記事を読んで頂ければと思います。
arXiv: https://arxiv.org/abs/2103.14333
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投稿者プロフィール
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研究開発センター 研究チーム所属 リサーチャー。博士(理学)。
趣味は主に科学関係の読書。
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