こんにちは、研究チームの飯田です。先日記事を書いたばかりですが、今回はアドベントカレンダーの企画のほうで再度登場です。
今回はタイトルにあるようなおもちゃをねだったところ「記事にしたら経費で落としていいよ!」という話になったので、書いてみた、という記事です。本記事は技術的内容ではなく、この記事を書くに至った経緯から会社の雰囲気を伝えられれば良いなという内容です。物凄くゆるい内容なので、気軽に読んでいただければと思います。
経緯
仕事終わりにつけ麺屋でTwitterを見ていて、格安のLiDARモジュールが発売されることを知りました。税込み1万円以下で、LiDARモジュールが買えることに驚きました。以下引用のRSコンポーネンツさんの投稿内容と説明が被りますが、これは0.02~12mの範囲を測距できるRaspberry Pi用の赤外線モジュールです。円筒内を測距センサが回転することで360°の2次元上の測距を可能にしています。本モジュール用のROSノードが提供されており、それを利用することでRVizでの描画も行えます。
【おすすめ】 赤外線距離センサモジュール
物体までの距離を0.02~12mの範囲で測定できる赤外線距離センサモジュール。360度スキャンで物体検知しマップ作成が可能。またラズパイ4にマウント。ROS対応。https://t.co/IU7oTwb7eM pic.twitter.com/puoItkakBg— RSコンポーネンツ (送料650円。6千円超で無料) (@RSJapanMK) November 12, 2021
ちょっと気になったので、弊社のSlackに投げたところ5分程度で「買っちゃう?」という反応がありました。弊社は画像処理の会社であり、点群はスコープの範囲外なので買うにしても用途が見つからない...と(私が)渋っていたらアドベントカレンダーのネタにしようということになりました。
動かしてみた
今回は筆者の引き出しに入っていたRaspberry Pi 3B+を使ってLiDARモジュールを動かしてみました。
基本的には、製造元のOKdoが制作されたチュートリアルに従えば問題ありませんが、注意点として、用意されているスクリプトはRaspbianはbuster用なので、busterが入っている必要があります。
また、本モジュールでは描画用にROS MelodicをRaspberry Piにインストールする必要がありますが、初期設定のままインストールしようとするとスワップ領域不足で、ビルドが停止するので、事前にスワップ領域を拡張しておく必要があります。
実際の撮影カメラと画面キャプチャの同期は取っていませんが、動作風景が以下です。
公式ではRaspberry Pi 4Bを利用しているのに対して、今回はRaspberry Pi 3B+であるからかモジュールを動かすと動作がもっさりとしたり、温度上昇も頻繁に発生したりしました。RSコンポーネンツにはRaspberry Pi 3シリーズには完全互換との記載がありますが、Raspberry Pi 4BとRaspberry Pi 3B+の計算性能にはかなりの違いがあるようなので、次にやるならRaspberry Pi 4Bを使ったほうが良さそうです。
Raspberry Pi 4Bにすれば、サブモジュールも動かせる余裕ができそうなので、自宅のロボット掃除機の上に積んで自己位置推定させるのも面白そうです。個人として自己位置推定は取り組んだことがないのですが、ロボット掃除機自身にも自己位置推定の機能が搭載されているので、うまくそれらを引っ張ってきて利用するのも面白そうです。
また、実用向けとはかけ離れますが、このOKdoのLiDARモジュールを並列で置いたときに、自身のパルスと間違えないかなというのが気になっています。一般的なLiDARはパルスにシグネチャを入れて、自分が放ったパルスかどうかを判定しているらしいのですが、このモジュールはどうなんでしょうか。気になります。
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